車の天井が剥がれてしまったときの応急処置と修理方法とは?詳しく解説

車の天井が剥がれてしまう事例は、とくに輸入車で多く見られます。原因は、接着剤の効果が弱まること、熱や紫外線による劣化などです。

「剥がれた天井をそのままにしておくには見栄えが悪いので、なんとかしたい」という方に向けて、ここでは応急処置と修理方法をご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

1.車の天井が剥がれたときの応急処置

最初のうちは狭い範囲でも、一度剥がれはじめた天井は、どんどん垂れていってしまいます。あまりにも車の天井が剥がれてしまうと、運転中に視界が遮られる場合があるため、大変危険です。まずは、一時的にこれを改善できる応急処置を確認していきましょう。

1-1.まち針を使う

応急処置のひとつとして、まち針を使う方法があります。指で天井が垂れている部分を抑え、30度ほどの角度で、まち針を奥まで刺します。まち針の頭によって、場所の認識がしやすいというメリットがあります。

1-2.スプレーのりを使う

天井の剥がれの範囲が狭い場合は、スプレーのりで接着する方法もあります。車内は熱くなってしまうシーンが多いため、高耐熱性の商品を選ぶのがポイントです。

天井が剥がれている部分にスプレーのりを噴射し、数分置いて粘着性が出てきたところで内張りを貼り付けます。しかし、スプレーのりが白化してしまうこともあり、後々ペイント補修が必要になってしまう可能性が考えられます。

2.天井の剥がれの修理方法

ここからは、天井の剥がれを修理する方法を見ていきましょう。

2-1.天井を取り外す

まずおこなうのは、天井を取り外し、車外に持ち出す作業です。あらかじめ、内張りに固定されているサンバイザーなどのアクセサリーを取り外しておきます。そして、ボディとルーフをつないでいるピラーの固定を緩め、ウェザーストリップを外します。天井を外に出す際には、ほかのパーツを傷つけないよう気を配りましょう。

2-2.天井の布を剥がす

次に、天井の布を剥がしていきます。このとき、天井ボードに残っているウレタンをきれいに取り除きましょう。後の接着剤の耐久性に影響する、大切な工程です。

2-3.天井の生地を貼り付ける

そして、天井に新しい生地を貼り付けます。天井ボード全体と、貼り付ける生地の裏に接着剤を塗布します。シワや空気の泡が残らないように注意しながら、天井ボードに生地を取り付けたら、おおよその作業は完了です。このとき、十分に乾燥させましょう。

2-4.天井ボードを車体に取り付ける

最後は、生地を張り替えた天井ボードを車内に取り付ける作業です。外しておいたアクセサリーやピラー、ウェザーストリップも元通りに固定し、直します。

修理方法をご説明いたしましたが、いかがでしたか?これらの作業をすべてひとりでおこなうには、かなりの時間と手間がかかってしまいます。

3.天井の張り替えはプロにお任せ

車の天井が剥がれてしまったときは、プロに天井の張り替えを依頼するのが1番安心です。たしかに、セルフでおこなうよりもコストはかかってしまいます。しかし、それ以上に仕上がりの美しさが変わってきます。

上記でも触れた通り、天井の取り外し作業では、周囲のパーツに傷をつけないよう、細心の注意が必要です。ウレタンの取り除き作業や生地を貼り付ける作業に関しても、想像以上に高い技術が求められます。

また、天井の剥がれは輸入車に多い傾向があり、それぞれのブランドによって備え付けられている生地の色や種類、素材も変わってきます。整備工場ならば、近しい生地やお好みの生地で柔軟に対応することが可能です。大切な愛車をよりよい状態に保つためにも、専門知識をもつプロに相談しましょう。

4.【番外編】車の天井を掃除しよう

ここからは番外編になります。剥がれを修理した後のきれいな天井を長くキープするために、定期的にお手入れをすることがオススメです。そこで、車の天井の清掃方法もあわせてお伝えします。

4-1.天井が汚れる理由

普段、天井が汚れているかどうか気にする人は、少ないのではないでしょうか。タバコや車内で食べた食べ物の臭い、ヤニ汚れを放っておくと、シミや黄ばみが発生してしまうかもしれません。

4-2.車内の掃除は天井から

掃除は高いところからといいますが、車内の清掃も同様に、天井からおこないましょう。天井の掃除をする
際は、落ちていく汚れから守るために、シートなどを新聞紙やタオルで覆います。

4-3.重曹スプレーで水拭きする

消臭効果がある重曹スプレーを、マイクロファイバークロスや雑巾に塗布し、天井を優しく拭きます。直接天井にスプレーを吹きかけてしまうと、シミになってしまう場合があるので気をつけましょう。頑固な汚れには、歯ブラシなどを活用してみてください。

4-4.乾拭きする

浮き出てきた汚れをしっかりと拭き取り、最後に全体を乾拭きしていきます。その後、窓を開けて換気をおこない、十分に乾燥させます。

5.まとめ

今回は、車の天井が剥がれてしまったときの対処法についてお話しました。まち針やスプレーのりを使用することで、応急処置が可能です。しかし、その後の修理には丁寧かつ繊細な作業工程を踏むことが必要になります。ご自身でおこなうこともできますが、プロの手でクオリティの高い仕上がりを目指しましょう。

「A-LUCO-DESIGN」では、自動車内装修理、内装塗装、自動車ボディコーティングをおこなっています。「ダメージ部分を新品に蘇らせる」修理方法で、お客様に大変喜んでいただいております。もちろん、天井の剥がれにも対応しておりますので、お困りの方は、ぜひ一度ご相談ください。